以前、夜に国道42号で車を運転中、飲酒運転の取り締まりを受けた経験がある。もちろん筆者はしらふだったが、同乗者3人はべろべろ。車内は酒の臭いがプンプンし、警察官の鼻に息を吹きかけたが、「もう1回お願いします」と、2度もかがせる、いや、かいでもらった。これはコロナ前。いまは家飲みによる深酒や昼飲みで日中の飲酒運転も問題になっている。

 これまで運輸業や物流業(緑ナンバー)で実施されてきた「点呼」や「アルコールチェック」を、一定台数以上の車両(白ナンバー)を保有する会社や団体にも義務化する、改正道路交通法施行規則が4月から順次施行される。定員11名以上の車両なら1台以上、乗用車なら5台以上保有している事業所は、安全運転管理者の選任が必須。その安全運転管理者の業務として、ドライバーに対して運転の前後に酒気帯びの有無を目視等、10月からはアルコール検知器での確認が新たに求められる。

 昨年6月、千葉県八街市でトラックが小学生の列に突っ込み、5人が死傷した事故を受けての改正。事故を起こしたドライバーは飲酒した状態で、白ナンバーの大型車を運転していた。飲酒運転は運転手だけでなく、所属する事業所の信用を失墜させる犯罪。「ちょっとそこまで」の軽い気持ちが、人の命、家族の幸せ、自分の信頼、お金、地位など、全てを失うことにつながる。

 「事業所でのチェックだけでなく、それぞれが深酒を控え、二日酔いでの飲酒運転にならないよう、出勤前に自分でチェックしてもらえたら」と御坊署交通課。「一晩寝たから大丈夫」…本当に大丈夫ですか。検査の義務化が飲酒運転の根絶につながれば。

(笑)