御坊署は、2021年中の管内刑法犯認知件数をまとめた。総数は185件で前年と比べて37件、14年連続減少となった。一方、県内市町村別犯罪率は印南町がワースト1位。警察は引き続き警戒を強化し、犯罪抑止に力を入れていく。

 同署管内認知件数のうち、街頭犯罪は82件で21件減少。重要犯罪は1件で3件減り、侵入盗は11件減の12件だった。最も多かった罪種・手口は器物損壊の31件。暴行が22件、万引きが20件で続いた。

 主な増加は、器物損壊で14件増、暴行で8件増、色情狙い(8件)で6件増、住居侵入(7件)で5件増、文書偽造(4件)で4件増。主な減少は、車上狙い(9件)で20件減、すり(0件)で12件減、自転車盗(7件)で9件減、自販機狙い(0件)で8件減、置引き(3件)で7件減となった。

 人口1000人当たりの件数でみる犯罪率は、印南町が5・05でワースト1(前年2・10で22位)。ほか日高地方は、美浜町が3・93で4位(3・28で9位)と悪くなり、御坊市が3・79で6位(5・94で1位)、みなべ町が1・78で21位(2・27で17位)、日高川町が1・52で24位(2・15で20位)、由良町が1・49で26位(2・44で16位)、日高町が0・91で29位(1・30で29位)とよくなった。

 中前伸也副署長は「街頭監視の強化や自主防犯組織の皆さんらの熱心な活動があり、また、地域や住民の皆さんの防犯意識の高まりのおかげで刑法犯は減少しています。事件発生の時間、場所を分析して警戒に当たり、今年も『見せる活動』を展開、関係機関と連携しながら、15年連続の減少に向けて一層を防犯に努めたい」。「住民の皆さんも何かあればすぐに通報してください。車上狙いや自転車盗といった窃盗は鍵をかけることで防げる被害もありますし、不審者がいたらすぐに通報するなど、自主的な防犯対策もよろしくお願いします」と呼びかけている。