和歌山放送のスタジオで意見交換する国会議員

 和歌山放送の新春報道特別番組「2022県出身国会議員座談会」が10日、生放送され、国会議員6人が新年の抱負や政局展望、明日の和歌山について意見交換した。全国的に急拡大している新型コロナのオミクロン株は未知の変異株であることから、「政府はさらに柔軟な対応が必要である」とし、「感染力が弱いと判断できた場合は共存しながら経済を回すのも一つの手」などの提案があった。

 和歌山1区の岸本周平(国民民主党)、2区の石田真敏(自民党)、3区の二階俊博(同)、近畿比例区の浮島智子(公明党)の4衆議院議員、和歌山選挙区の世耕弘成(自民党)と鶴保庸介(同)の両参議院議員が出席した。

 オミクロン株について石田氏は「3密回避、マスク着用、手指消毒の徹底など基本的な取り組みが根本的な解決策になる」。世耕氏は「まだウイルスの正体が分からないので、複層的な取り組みが大事だが、方針をどんどん変更することも重要。行動抑制をかけた方がいいのか、あるいはウイルスの状況によっては行動抑制をあまりせず、経済を回した方がいいのか。朝令暮改と言われても、方針変更をちゅうちょすべきではない。柔軟な対応が何より大切」と強調。岸本氏も「重症化しないのであれば行動制限せず、共存して経済を回すのも手。恐らくまん延防止措置をしても効果が出ない。いままでと違うやり方でいいのではないか」とした。浮島氏は「政府の22年度予算案は補正予算と一体の16カ月予算で編成されており、21年度と同額の予備費も確保しているので、これを切れ目なく迅速に使って対応することが重要」と述べた。

 大阪・関西万博(2025年)に向けては二階氏が「この成功が地方の躍進につながる。2800万人とされる来場者のうちどれだけ和歌山県に呼び込めるかが勝負」、鶴保氏は「関西全体で盛り上げ、互いがウィンウィンの関係に」とした。

 衆議院の一票の格差解消のため政府が検討しているアダムズ方式の「10増10減」の区割り見直しで和歌山県の定数が1減となることには二階氏が「腹立たしい。こんなことが許されてなるか。地方にとっては迷惑な話」と不快感をあらわにし、世耕氏は「一つ一つの選挙区の一票の格差を点検していけば『3増3減』でやれる、あるいは逆転の発想で議席を増やして一票の格差を解消するという方法も考えなければならない」とした。