写真=車を1台ずつ止めて免許証や飲酒をチェック

 新型コロナの第5波も落ち着きをみせ、酒を飲む機会が増えると予想される年末に向けて3日、県警の県下一斉検問が行われた。御坊署は御坊市湯川町財部の県道で実施。今後も場所や時間帯を問わず行い、飲酒運転の取り締まりを強化していく。

 県警は飲酒の機会が増える年末へ、11月から飲酒運転の徹底的な取り締まりを推進する飲酒運転撲滅プロジェクト「シリウス作戦Ⅱ」を発動。県内各地で検問や啓発活動を展開している。

 3日夜、御坊署の検問は労働基準監督署西交差点南の県道御坊停車場線(通称・18㍍道路)で行われ、署員20人、車両7台が参加。南進、北進の両車線で、ドライバーが飲酒していないか1台ずつ確かめた。

 署員は運転免許証の提示を求め、飲酒感知器でチェック。4日午前0時ごろまで約2時間、数十台以上を止め、「安全運転お願いします」「事故に気を付けてください」と声をかけていた。

 2017年、県内交通死亡事故に占める飲酒運転の割合が、全国最悪の17・7%(全国6・3%)となり、県が罰則付きの飲酒運転根絶条例を制定、19年に施行している。御坊署管内の飲酒事故は昨年5件、今年はまだ0件だが検挙件数の大幅な減少はみられず、県内では飲酒死亡事故も発生している。

 御坊署は11月から不定期に検問を実施しており、運転手だけでなく、飲酒運転と知りながら車や酒を提供した人、店や同乗者の摘発も強化。交通課の大石貴俊課長は「飲酒運転は故意犯。撲滅に向けて悪質な違反に対しては強い態度で臨んでいく。検問の目的は『見せる活動』による抑止にもあり、悲惨な事故をなくすため、時間や場所を問わず実施していく」と話している。