印南町の印南漁港で進められている住民参加型のまちづくりプロジェクト「かえるの港」はメインとなる漁師小屋のリノベーションが完成し、24日午前11時から、一角にあるカフェ「オレンジキッチン」が先行オープンする。27日には第1弾連携イベントとして地元有志団体「印南屋」が主催するかえるの港まつりも開催され、マルシェやアニメ映画上映が行われる。

 同プロジェクトは不動産鑑定士の古田高士さん=印南=が代表取締役を務める和歌山市の不動産業・株式会社和みと西ノ地の株式会社いなみの里梅園(藁科秀一代表取締役)が中心となって立ち上げ、地元若者らが協力。和みと印南町、紀州日高漁業協同組合は今年7月21日、印南漁港活性化のための包括的連携協定も締結しており、官民一体となって進められている。

 漁師小屋は15棟のうち11棟を購入してリノベーション。うち2棟を活用する「オレンジキッチン」は印南漁港で水揚げされた魚介類などを使った料理を提供する。今後、地元産品販売も3、4棟を使って12月上旬からスタート。さらに他の棟ではコミュニティースペースや同町発祥のかつお節にちなんだ料理スペースなども設け、来年3月末のグランドオープンを目指している。リノベーションの設計は御坊市塩屋町北塩屋、溝口建築設計(溝口善久代表)、施工は美浜町和田、株式会社丸紀(山田裕明代表)。現場では現在、芝生植えなど外構整備が進められている。

 かえるの港まつりでは午前10時から午後4時まで、印南漁港でキッチンカーマルシェを開催。ホットドッグやコーヒー、チーズケーキ、笑味やの粉もん、谷口チョコ、ピザなどを販売。メダカすくいやダーツ、射的などもある。また、印南体育センターでは午前10時からと午後2時からの2部制で、古くから人形アニメーションが活発に制作されている東欧のチェコのアニメを上映。親子連れで楽しめるかわいいアニメとなっている。申し込みはQRコードを読み取って行えばよい。参加無料。同まつりは来年3月にも予定しており、出店希望などの問い合わせは藁科さん℡090―5662―3564。