「Miles」「ANA pocket」「NFTトレカ&アート」「軽量スマートグラス」。毎年、その年のトレンドを選出する「ヒット商品ベスト30」を発表している月刊誌「日経トレンディ」が公表した2022年ヒット予測の上位である。初めて聞くものばかりで、自分がいかにトレンドに疎いか身に染みた。ランキング1位のMilesは、移動するだけでマイルがたまるというサービスで、早速ダウンロードしてみた。まだよく分からないが、車で移動するだけで勝手にマイルがたまっていて、それだけでも得した気分になる。時代は常に流れているのだと痛感させられた。

 来年の予測ではなく、今年のヒット商品ベスト30を見ると、1位は短い動画サイト関連の「TikTok売れ」、2位は競馬をテーマにした美少女系ゲーム「ウマ娘プリティーダービー」。ついていけていない筆者はうなるしかなかったが、3位に「シン・エヴァンゲリオン」4位に「昭和・平成レトロブーム」と続き、ほっとした。5位には携帯電話大手の低価格プランとなっており、菅前首相の大きな功績の一つともいえ、筆者も恩恵を受けている。新語・流行語大賞と並んで時代を映す鏡といえる。

 過去の1位を見ると、創刊した1987年は自動製パン機、そして10年前の2011年はスマホ。スマホの登場はこの10年で新しい時代を作ったといえる。これからもさらに進化し、一層なくてはならないものになるのだろうし、そしてまた別の新しいものに変わる時が来るかもしれない。技術の進化の一方で依存などさまざまな弊害があるのも事実。使う側である人の心の進化も一層求められる時代なのだろう。     (片)