優秀な技能・技術を持ち、後進の指導・育成に多大な貢献をしている建設技能者をたたえる優秀施工者国土交通大臣顕彰受賞者(建設マスター)が決まり、県内は4人、日高地方関係はみなべ町芝の㈱池田土木(池田智昭代表)の工事主任中谷康志さん(63)=田辺市上芳養=が選ばれた。土木建設業37年のベテラン、1級土木施工管理技士として公共工事を中心に現場の責任者として安全な施工に尽力していることが認められた。

 もともと測量の仕事に就いていたが、26歳で土木建設の道に転職。キャリアを積み、1990年には1級土木施工管理技士の資格を取得し、現場責任者として30年、社員の安全と工事のスケジュール管理に取り組んでいる。国土交通省や県、町発注の道路建設工事が中心で、安全第一に毎日の危険予知を欠かさず、現場の状況や天候等にも左右されるスケジュールには会社と相談しながら迅速に最善策を取るなど対応している。

 これまで数々の建設事業を手掛け、近畿自動車道紀勢線の新設、白浜空港の建設、1988年完成の日高川町の椿山ダムの建設にも携わった経験がある。現在は近畿自動車道紀勢線(田辺~すさみ)に連結する国道42号すさみ串本道路の新設工事で現場監督を行っている。

 「何もなかったところに道路や施設ができるのはすごくやりがいがあります。『この道ができて便利になった』という声を聞くと、うれしくなりますね」と笑顔で、受賞に「非常に光栄なこと。とにかく池田社長ら会社、そして同僚ら一緒に働いている皆さんの協力のおかげ。これからも安全でスムーズな工事を行えるように頑張っていきたい」と話している。