写真=刈った稲を手に笑顔の児童

 日高川町、川辺西小学校(小川吉信校長)の5年生35人が4日、鐘巻地内の田んぼで古代米の稲刈りを体験した。

 古代米は、稲の原種である野生稲の特徴を受け継いでいる米。児童が収穫したのは、近年、健康食としても注目されている食物繊維が豊富な「紫黒米(しこくまい)」で、6月には田植えも行った。15年以上続く米作り体験で、道成寺参道でレストラン「あんちん」を営む石倉忠明さんが田んぼを提供し、田植えや稲刈りの指導を行っている。

 子どもたちは黄金色に染まりこうべを垂れた稲穂を鎌で一束ずつ丁寧に刈り取り、まとめてわらで縛る作業を体験。脱穀も手伝い、石倉さんが操作する脱穀機まで刈り取った稲の束を運んだり、もみを落とした茎の束を紐でしばったりした。

 前田康介君は「稲を刈るのもわらで縛るのもうまくできた。黒いお米を見るのは初めて。お米が食べられるようになるまで、いろいろな作業があって大変だと思った」と話していた。
 刈り取った米は精米して、後日児童に配られる。