紀の国わかやま文化祭2021の一環「地域文化発信事業」として、御坊市民文化会館大ホールで11月3日午後2時(開場1時)から4時まで、「茂山狂言と戯瓢踊(けほんおどり)」が行われる。入場整理券は10月1日から配布する。

 京都大蔵流茂山千五郎家の狂言と、御坊祭で奉納される県指定無形民俗文化財の戯瓢踊を鑑賞できる舞台イベント。

 茂山千五郎家は、江戸時代初期から狂言師の家として歴史に残っており、400年にわたって京都に息づいてきた狂言の普及・継承に努めている。当日は十四世茂山千五郎さんらが出演し、「呼声」「福部の神 勤入(ふくべのしん つとめいり)」の2演目を上演する。

 戯瓢踊は毎年10月5日に行われる小竹八幡神社秋季祭礼(御坊祭)の芸能の中で、最も古くからある風流踊(ふりゅうおどり)。国選択の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財にもなっている。前日の宵宮に本願寺日高別院で奉納される。紀州初代藩主徳川頼宣がほめたたえたと伝えられ、踊りを奉納する前に、九代藩主徳川治貞から下賜された「四恩状」を読誦する。

 戯瓢踊と今回上演される狂言「福部の神」には似通った詞章があり、歴史的な関係性を持つ可能性があるという。

 全席自由。入場は無料だが、入場整理券が必要となる。取り扱いは御坊市民文化会館℡0738(23)4881、御坊市教育委員会生涯学習課℡0738(23)5525。