写真=体長168㌢のキハダを抱える小島さん

 御坊市名田町野島の会社員小島司さん(32)が、三重県尾鷲沖で重さ66・6㌔、体長168㌢のキハダ(キハダマグロ)を釣り上げた。60㌔を超える大物は紀伊半島では年間に数本キャッチされる程度で、利用した遊漁船「GOLDEN EAGLE」では過去最大となった。

 小島さんは釣り仲間3人で遊漁船をチャーターし、午前5時に尾鷲市天満埠頭から出船。船を走らせて魚のナブラ(小魚が大きな魚に追われて水面にバシャバシャと波立つこと)を探していたところ、11時ごろに発見した。ルアーを投げると、1投目でいきなりヒット。強烈な当たりが伝わり、魚との格闘が始まった。

 ライン(PE6号)を巻き取ろうとしても、魚が逃げようとしてリールのスプール(糸を巻き取る部分)が逆回転。照りつける暑さの中で体力を奪われながら魚とのやり取りを繰り返し、ヒットから約40分後に船の下に大きな魚体が見えた。船長が最後のモリを打ち込んで仕留め、ギャフをエラに掛けて船上に引き上げた。釣り上げたキハダは小島さんの身長ほどの大物。自己記録だった重さ47㌔、体長147㌢を大幅に更新した。

 「魚とのやり取りの途中、竿を投げ出してしまいたいと思うほど体力を消耗しましたが、船長や仲間の声援が力になりました。頑張って釣り上げることができ、本当によかったです」と話し、「次は70㌔オーバーを狙います」と笑顔を見せた。

 この日、釣り上げたキハダはカラー魚拓にされ、御坊市湯川町小松原の居酒屋「味ぐら山里」に飾られている。