写真=ウッドスピーカーでレコードを聴く来場者と早出さん㊧

 田辺市龍神村の紀州材を振動盤に使った世界初の「紀州ウッドスピーカー」の技術発表会が4日から、龍神村の道の駅龍游のGワークスで始まった。初日から多くのオーディオファンが来場し、音の違いを楽しんだ。

 開発したのは、オーディオ好きの早出正さん(74)=白浜町=と、紀州材を長年扱っている田辺市上野の㈱ヤマト建設(山本敏雄代表)。振動を直接木に当てて楽器のような仕組みで音を出そうと、「紀州ウッドスピーカープロジェクト」を2017年に始動し、4年かけて試作品を完成させた。

 発表会では、早出さんが振動盤の木はスギ、ヒノキ、屋久スギなどいろんな種類を作ったことを説明。「木によって音が違う。自分の好きな音を作ることができる」と紹介した。来場者が持参したレコードをかけ、一般的なスピーカーとの音の違いを体感していた。白浜町から来たレコード好きの男性(44)は「やわらかいというか、やさしく穏やかな音で、音の広がりも一般のスピーカーとは違う。来てよかったです」と笑顔で話していた。

 26日まで。平日は音楽を流し続けている。土日は早出さんが常駐し、持参のレコードをかけることができる。「ぜひお持ちのレコードをこのスピーカーで聴いてほしい」と来場を呼びかけている。