第89回近畿陸上競技選手権大会が先月28、29日、奈良市鴻ノ池陸上競技場で開かれた。日高地方関係では、男子5000㍍競歩で田辺工業高校3年の大家利公選手(大成中出身)、男子ハンマー投げでW・A・S所属の北亦将成選手(紀央館高校出身、同校講師)が優勝した。

 各府県の予選を勝ち抜いた高校、大学生や実業団、一般の選手が参加し、男女それぞれ22種目で熱戦を展開した。

 男子5000㍍競歩に出場した大家選手は、先頭の大学生選手について1000㍍を通過し、2000㍍以降はトップに立ちレースをけん引。徐々に2位以下を引き離し、そのまま21分32秒50でゴールした。「自分より速い大学生についていこうと思っていましたが、途中からは自分のペースで歩きました。近畿の舞台で優勝はうれしいですが、高校最後の大会で自己ベスト(21分10秒)を更新する20分50秒を目標にしていたので、届かず悔しいです。これからは駅伝に切り替え頑張ります」と話していた。

 男子ハンマー投げの北亦選手は、確実な記録を狙った1投目で59㍍81をマーク。続く2、3、4投目は思い切りいき、自己ベスト(63㍍94)を超える投てきだったが、いずれもファウル。5投目は首位タイの59㍍86を投げたが、ライバルが62㍍超えの記録を出し、後がなくなった6投目で62㍍26を投げ1位。3年ぶり2度目の優勝となった。「記録を伸ばせなかったのは残念ですが、勝ててよかったです」と話し、今月末に出場する全日本実業団選手権に弾みをつけた。

 このほか、女子円盤投げで、紀央館高校の阪本海月華選手が39㍍87を投げ7位に入賞した。