写真=幕が引かれ石碑がお目見え(右から4人目が山口さん)

 JA紀州の主力品となっている極早生みかん「ゆら早生」の発祥地である由良町三尾川に記念碑が建立され、30日、品種を発見した山口寛二さん(85)=三尾川=らが除幕した。

 記念碑は、衣奈トンネルから三尾川に抜ける県道御坊湯浅線に面した高台に建てられ、眼下にゆら早生などの柑橘畑や海を望む。JA紀州日高北部果樹部会が建立し、由良町やJA紀州、JAグループ和歌山、JA紀州中央柑橘部会が協賛。高さ80㌢、幅150㌢の黒御影石で、1985年に山口さんが三尾川の畑で宮川早生の枝変わりを発見。95年に品種登録されたことなどが記されている。

 除幕式では、日高北部果樹部会の川口拓洋会長が、多くの協力のもと記念碑が建てられたことに感謝。「全国的にゆら早生の知名度が上がり、由良柑橘選果場としても大変重要な品種となりました。こうして記念碑を置き、さらなる販路拡大を目指していきたい。これを機に生産者一同、一層努力し、品質を向上させていきたい」とあいさつした。

 来賓のJA紀州芝光洋組合長や山名実由良町長、冨安民浩県議らから祝いの言葉や産地のPRに期待が寄せられたあと、川口会長や山口さん、来賓ら8人で記念碑にかけられた幕が引かれた。

 最後に山口さんには感謝状が贈られ、山口さんは「ゆら早生を見つけられたのは運がよかった。品種としてここまでこれたのはみんなに育ててもらったから。部会の皆さんが骨を折ってくれて、石碑ができてうれしいです」と話していた。