県は20日、和歌山市のマリーナシティに誘致を進めている統合型リゾート(IR)の優先権者をクレアベストニームベンチャーズ株式会社(カナダ)とすることを正式決定したと発表した。

 同社はマリーナシティ内の面積56・9万平方㍍にカジノ施設(3・8万平方㍍)、国際会議場や展示場などのMICE施設(18・8平方㍍)、日本遺産ミュージアムやe―SPORTS施設などの魅力増進施設(2・4万平方㍍)、宿泊施設(21万平方㍍)などを整備する計画。初期投資額4700億円、経済波及効果2600億円、雇用創出効果1・4万人。2027年秋の開業を予定し、目標来訪者数1300万人を見込んでいる。

 IRの事業者には当初、クレアベストとサンシティグループの2社が手を挙げていたが、サンシティグループが撤退。県は今年6月、残ったクレアベストを優先権者候補に選定していた。今後、県とクレアベストが共同で国からIR区域認定を受けるための区域整備計画を策定し、来年4月28日までに国へ申請する。