写真=相馬井戸端長屋の住民と交流した赤松さん(前列左から2人目)

 2011年3月11日の東日本大震災発生以降、被災地に毎年青梅などを送って交流を続けていたみなべ町清川、本誓寺前住職の赤松宗典さん(72)が、今年10年の節目を迎え、28、29の両日、現地を訪ねて青梅80㌔を手渡した。

 少しでも被災者の力になりたいと、清川の住民有志から提供を受けた青梅や梅の剪定枝、手紙等を毎年送っていたが、実際に訪問したのは初めて。

 二階俊博自民党幹事長の長男で秘書の俊樹さんの案内で訪問。福島県相馬市役所で立谷秀清市長に青梅を手渡したほか、手紙で交流を続けてきた相馬井戸端長屋(災害公営住宅)の住民と初めて対面した。

 津波で家族を失った高齢者が身を寄せ合って暮らしており、赤松さんが自作の歌「お母さん」をうたうなどして交流した。住民からは「この歌を覚えるので、次に会ったときは浜辺でみんなでうたおう」との言葉をもらった。

 岩手県大槌町の堤福祉会へも青梅を届けた。

 赤松さんは「皆さん大変な経験をしたにもかかわらず前向きで、私の方が励まされ、教えてもらうことがたくさんありました。今後も交流を続けていきたい」と話した。