8月3日告示、8日投開票の印南町議会議員選挙がにわかに活発化してきた。現職引退、後継となる新人の出馬表明で、その後すぐに2人目の新人が名乗りを上げたからだ。いまのところ現職11、新人2の計13人が出馬の構えをみせており、定数12に対して1人オーバーの選挙戦突入の公算が大きい。しかも町内では別の新人のうわさも出ており、さらにヒートアップする可能性もある。

 同町では2017年8月の前回選挙で現職9、新人2、元職1の計12人が立候補。定数ちょうどで24年ぶりの無投票当選となった。今回も無投票なら2期連続となり、次の選挙まで12年間も選挙戦がなくなることになる。

 毎回上位の陣営や選挙巧者のベテランにとっては選挙戦に突入しても慌てることはないし、むしろ歓迎する人もいるだろうが、大多数の陣営にとって選挙とは大変なもの。本心では無投票を望む人もいるだろう。しかし、やはり2期12年間も選挙戦がなくなれば、有権者の声が行政に反映しづらくなる。一概に言えないが、議員にとっても無投票が続けば有権者の信任を得て仕事をしているという自覚と緊張感が少なくなり、日頃の活動に影響するかもしれない。

 そういった意味では選挙戦に突入しそうなムードであることは歓迎すべき。前回の選挙が無投票だったため、今回現時点で1期生と新人合わせて3人が選挙経験なし。さらに現職にとっても前の選挙から8年も経てば支持者の変遷や死亡などもあることから、各陣営とも票の読みづらいし烈な戦いが予想される。いずれにしても有権者はまちの未来を託せる候補者に清き一票を。(吉)