第74回県高校総合体育大会バスケットボール競技は4日から8日まで5日間、和歌山市の県立体育館などで行われ、男子の部で創部2年目の和歌山南陵が初優勝を飾った。初戦から決勝まで全4試合で100ゲームの高い攻撃力を発揮。7月に新潟で開催される全国高校総体(インターハイ)に県代表として出場する。

 男子34チーム、女子26チームがトーナメントで熱戦を展開。男女各優勝チームが全国大会(女子8月)、1~3位が近畿大会(6月25~27日、京都)に出場する。

 男子の南陵は初戦3回戦で紀央館を150―69、準々決勝で箕島を122―44、準決勝で和歌山北を141―62で下し、決勝は和歌山工に124―102で勝利。持ち前の激しくプレッシャーをかける守備から、攻守の切り替えを早く、速い展開の攻撃で圧倒した。

 決勝は中峰、加藤、猪口、柳沢、デイビッドが先発出場。ナイジェリアからの留学生で身長196㌢のデイビッドと、柳沢がインサイドを制して得点やリバウンドを量産し、デイビッドが62点、柳沢が29点の活躍を見せた。試合は序盤から終始リードの展開。中峰がアシストパスを決めると、加藤は3点シュートを沈めた。猪口はパスカットやドライブから得点を挙げ、中峰に替わって出場した松本和也も堅実なプレーで貢献。表彰式では先発5選手らに優秀選手賞が贈られた。

 日高地方勢の男子優勝は1994年の日高以来。加藤真央主将(2年)は初優勝に「うれしいです」と笑顔を見せ、「初の全国。上位、1位を目指し、南陵の名前をとどろかせたい」。増井拓也監督も「オフェンスはこれまでの成果が出せましたが、決勝は100点を取られ、課題が残る内容。ディフェンスを見直し、近畿、全国に臨みたい」と話していた。

 決勝で敗れた和歌山工では、日高地方出身で長井颯汰選手(2年)=湯川小―吉備中卒=が、スタメンフル出場で健闘。3点シュート6本を含む30点と奮闘した。

 ほか、日高地方勢は男子で紀央館、日高が3回戦、和高専、南部が初戦で敗退。女子は紀央館が2回戦、日高、南部が1回戦で敗れた。

 和歌山南陵男子のメンバーは次の皆さん。

 増井拓也(監督)、和中裕輔(コーチ)、中谷典子(マネジャー)、加藤真央、柳沢隼士、中本一寿、猪口富椰ン、佐伯和司、中峰十座、黒川翔斗、安藤友稀、高澤太輝、アデチュチュ・デイビッド・アラバ、松本和也、有田十把、竹村太陽、田村昂暉、松本裕介