写真=プロのバッジを胸に安里選手

 日本プロボウリング協会(JPBA)の2021年度第59期男子プロボウラー資格取得テストが終了し、全日本ボウリング協会(JBC)のナショナルチームメンバーで、日高東宝ボウル(御坊市薗)所属の安里秀策選手(29)=有田市=が、トップ合格した。現役ナショナルチームメンバーとして初のプロボウラー誕生。幼いころからの夢を叶え、「プロとしての品格、日本代表としての強さを持って頑張り、もっとボウリングの魅力を伝えたい」と笑顔を見せている。

 今年度のプロテストは4月から5月にかけて行われ、男子は安里選手を含めて6人が合格。国内大会優勝やナショナルチームメンバーとして実績がある安里選手は実技の1次テスト免除で2次テストから臨んだ。男子の2次テストは一日15ゲーム、4日間の計60ゲームで、200アベレージ以上が合格基準。安里選手は1日目3095ピン=アベレージ206・33、2日目3155ピン=210・33、3日目3268ピン=217・86、4日目3130ピン=209・66、通算1万2648ピン=210・80の成績で、2位の選手にアベレージで6・60の差をつけた。

 沖縄県出身で、競技歴20年。09年から10年までユースナショナルチーム、11年からナショナルチームに在籍しており、国際大会では14年と18年のアジア競技大会トリオ戦、16年のアジア選手権大会チーム戦、国内大会では17年のジャパンオープン選手権、19年のNHK杯全日本選手権大会で優勝する活躍を見せている。

 今年からナショナルチームメンバーもプロボウラーになれるようになり、テストに初挑戦。「ボウリングを始めたころから、プロになるのが夢でした。テストは試合と違う緊張感があり、よくもなく悪くもなくでしたが、合格はうれしい一方で身の引き締まる思い。身なり、態度、言動をはじめプロとしてしっかりしていかないと。それがまた強さにつながると思います」と気合を入れている。

 17年、結婚を機に妻の実家がある有田市に移り住み、日高東宝ボウルに勤務。「プロとしても注目してもらえると思うので、頑張って地元でお客さんを増やし、ボウリングを好きになって、競技者になってもらいたい。みんなでわいわい楽しめる半面、追求し始めると奥深いところが魅力のスポーツ」と話しており、支配人で師匠の澤田桂吾さん(59)も「うれしい。よくやった。情熱を通じてボウリングの素晴らしさ、楽しさ、面白さを伝えてくれるばずなので、ぜひ皆さんに知ってほしい。本当にいいやつ。世界で活躍するプロボウラーに会いに来てください」とPRしている。