写真=山下さんの話を聞く和歌山信愛大学の学生

 和歌山信愛大学の日高地方出身者4人を含む1年生13人が22日、日高川町と御坊市でフィールド学習を行った。

 2年生から行う地域学習に向けて、地域の課題やよさなどを知ることを目的として行われた。この日は役場で、教育旅行の旅行者と受け入れ側の仲介を行っている紀州体験交流ゆめ倶楽部の事務局長山下泰三さん(65)=日高川町小釜本=らから講義を受けた。

 山下さんは、ゆめ倶楽部が行っている体験学習事業について、「山や森林での間伐で林業の苦労を感じてもらい、山や海を巡り、豊かな山があるからこそきれいな海の環境が保たれているのが目的」と説明した。

 こうした体験の価値は、体験した本人が決めることだとしながらも、田舎では夜にカエルが鳴いていることを例に、田舎と都会での住む人の感じ方の違いを紹介。子どもの頃から田舎に住む人はカエルの鳴き声が「うるさいな」と思うだけなのに対し、都会から来た人は新鮮な出来事で感動することがあると説明し、「地元の人が見落としがちな地域のよさも気づいてほしい」と話した。

 山本七海さん(18)=日高川町小熊=は「私も気づかない田舎のよさがたくさんあるのかなと感じました。体験を通じてもっと知りたいです」と話していた。