日高地方のトップを切って、みなべ町で29日から、65歳以上の高齢者を対象とした新型コロナワクチン接種がスタートした。初日は午前中のみで、計130人に接種。1カ月前に実施した事前訓練を教訓にスタッフを1・5倍に増やしたことなどから、会場のふれ愛センターでは混乱なくスムーズに進行した。1回目の接種を終えた住民からは、感染拡大防止の切り札に安堵と期待の声が聞かれた。

 対象者4203人のうち接種を希望した3371人(4月24日現在)への接種を順次進めていく。
 「早く打ちたい」を希望した人の中から申し込み順などを考慮して順番を決めた。医師3人態勢で一日に180人に接種していくが、初日ということもあり、この日は125人で計画。前日に1人のキャンセルがあったことから、「キャンセル待ち」の人の中から6人に会場に来てもらうなど臨機応変に対応し、ワクチンを余らせることなく130人に接種した。

 午前8時半から30分おきに6回に分けて受付と接種を行った。事前訓練で人員が不足していると感じたため、看護師や誘導員らを増員。受付や予診票のチェックなどいずれもスムーズに流れていた。接種部屋に入ると、医師が「体調は悪くないですか」と問診し、聴診器で体調を最終チェックした上で肩付近に注射していった。接種後は経過観察も行われたが、この日は体調が悪くなる人はいなかった。

 一番に接種した芝の岩本將靖さん(80)は「一人暮らしで日ごろから体調管理やコロナの感染対策をしています。ワクチンは副反応に不安はなく、もし感染しても症状は軽く済むと聞いたので早く打とうと思いました。実際に打ってもらって一安心です」と安堵の表情。夫婦で接種を受けた東岩代の小倉久子さん(70)も「打った方が安心できます。注射は全く痛くありませんでした。早くコロナが収束してほしい」と期待を込めていた。初日は小谷芳正町長(71)も接種を受け、「安心して打ってもらえることのアピールになればと、早い接種を希望しました。自分のためにも、そして家族や他人にうつさないためにも、一日も早く町民の皆さんに接種を受けてもらいたい」とPRしていた。

 担当の健康長寿課では「訓練のかいもあって初日としては予定通りにできたが、思っていた以上に大変で、接種後に少し混雑する場面もあった。必要なところは修正しながら、今後もスムーズに接種できるようにしていきたい」と話した。

写真=第1号で接種を受ける岩本さん