新型コロナウイルスの国内の感染者数が、増加している。昨年11月ごろから今年2月末ごろまで続いた第3波では一日の新規感染者数は約7800人にまで達した。現在の第4波が始まったのは3月中旬ごろ。第3波では、始まって約2カ月後にピークを迎えたことを考えると、第4波もまだまだ増加傾向が続く可能性が高い。特に今回は大阪での感染者数が東京を超えて多くなっており、隣接する和歌山も影響を受けることになるだろう。

 コロナは経済活動をはじめ、外出の自粛や各行事・イベントの中止・延期など、さまざまな生活環境に大きな影響を与えており、誰もが一日も早い終息を願っている。やはり期待できるのはワクチン接種だ。

 世界的に接種が遅れている日本だが、進んでいる国では効果が表れ始めている。ネット上で公開されている、ワクチン接種率と人口100万人当たりの新規感染者数のグラフを見ると、接種が最も進んでいるイスラエルでは接種率が全人口の50%後半になったころから新規感染者が急激に減少。イギリスでは45%くらいから減少するなど、接種が進んでいる上位2国では効果が出ている。他にも接種率が40%に近づいた国もあり、これらの国も軒並み減少に転じていけば効果は確かなものとなりそうだ。

 そんな期待がかかるワクチンだが日本はまだ接種率1%未満。ただ日高地方でも65歳以上の高齢者を対象に今月29日からみなべ町でスタートし、その後、他の対象者にも広がるなど少しずつ始まっていく。副反応や変異株への効果など不安要素はあるが、長らく続いたコロナ禍収束への希望の光が、確かなものとなりつつあるワクチン。日本で効果が表れる日を待ちたい。(城)