写真=2作目の絵本「あなたのすてきなところはね」を手に玉置さん

 会社員のかたわら絵本作家としても活躍する玉置永吉さん(41)=みなべ町芝=が、2作目の絵本「あなたの すてきな ところはね」(KADOKAWA)を出版、18日から全国で発売される。人気絵本作家えがしらみちこさんが絵を担当した夢のコラボ作品。「あなたのすてきなところはね おひさまみたいなぽかぽかのえがお」など、親から子へ、愛情たっぷりの言葉にあふれた一冊となっている。

 2017年、幼馴染みでイラストレーターとして活躍する中川貴雄さん(41)とユニット「SOZOswitch」を結成し、1作目の絵本『なんにでもレナール』を出版した。

 今回は、中川さんを通じて、ある母親から娘に贈る絵本を書いてほしいとの依頼を受けたのがきっかけ。2作品を作ったうち、1作品に中川さんが絵を描き、絵本として依頼主に渡した。もう1作品も形にしたいとの思いを強くした玉置さんは、もともとファンでSNSをフォローしていたのをきっかけに、えがしらさんに思い切ってメッセージを送信。原稿を見てもらうことになり、「いい文章ですね、ぜひ一緒に絵本を作りましょう」とうれしい返信があり、コラボすることになった。

 原稿は2日で書き上げていたが、実際に絵本に仕上げるまでに、えがしらさんや出版社の助言を受けながら約5カ月かけて内容を洗練。玉置さんの心に響く愛情あふれる言葉と、見ているだけで心が和むえがしらさんの優しい絵が見事にマッチし、四季の移り変わりも表現された一冊になった。

 玉置さんは「えがしらさんから下絵が届いたときは、うれしすぎて宝物が届いたようでした。本当に贅沢なことで、ありがたい」と憧れの作家とのコラボに感激し、「普段はなかなか言葉に出して言えないことですが、親から子どもへ、そのままのあなたでいいんだよという思いを絵本を通して伝えられたらと文章にしました。子どもたちが愛されているんだと感じ、自信を持てるように、いつ絵本を開いても背中を押してくれるように感じてもらえるとうれしい。ぜひ親子で読んでもらって、ふれあいの時間にしてもらいたいです」とPRしている。

 えがしらさんは本の紹介で「文を読んだ瞬間、娘と一緒に読めたらなと素直に思いました。このことばのおまじないを胸に、自分で自分を支えられる人になってもらえたらと思っています」と寄せている。

 絵本は32㌻、1冊1200円(税別)。発売日の18日からはWAY書店TSUTAYA美浜店でパネル展が開かれる。6月には和歌山市屏風丁の市民図書館で、えがしらさんも交えたトークイベントの開催も予定されている。