写真=受賞に笑顔の笠松小児童と小林さん

 県と県農業協同組合中央会が主催する第30回2020年度県農業教育賞で、日高川町の笠松小学校(楠本勝洋校長)が奨励賞を受賞。3日、同校で表彰状の伝達式が行われた。

 今年度は小中学校7校が応募し、最優秀賞(県知事賞)は広川町の津木小、優秀賞(県教育委員会教育長賞)は和歌山市の雑賀小。奨励賞の笠松小の伝達式には、審査委員長の小林民憲和歌山大学教育学部名誉教授が来校し、全児童(11人)の前で鉢本真央さん(6年)、林メイさん(5年)に賞状や副賞を手渡した。小林さんは「食農教育に長い間継続して取り組んでこられたことが素晴らしい。食べるということは、作った自分たちだけでなく、周りのすべての人を幸せにします。これからも頑張ってほしいです」とエールを送った。

 楠山校長は「自分たちの食べるものがどのようにできているのかを学び、自然や食べ物を大切にする心を育んでいます。少ない人数ですが、これからも新たなことにチャレンジしていきたいです」と話していた。

 笠松小は全児童で、中庭と校庭の畑やプランターでサツマイモ、ポップコーン、タマネギを栽培したほか、学年に応じて野菜や花など23品目を育て、山間地ならではのシイタケ栽培も。食材の本来の姿や育ち方を学習し収穫。調理したり、持ち帰ったりして味わい、地域と自然への愛着心などを育てている。

 今年度は新型コロナの影響で学校内での焼き芋大会になったが、例年は保護者や地域の保育園児、老人施設の利用者などを招きイモの収穫祭を実施している。少人数のため水やりだけでも負担が大きいが、地域に根差した活動を10年以上続けていることなどが評価された。