写真=8号車の開業準備をする大土さん

 JA紀州(芝光洋組合長)が事業展開している移動スーパー「とくし丸」が25日から、印南町西部を中心とした新規ルートを開業する。同町を走るのは山間部に次いで2台目で、同JAでは8号車となる。

 とくし丸は、高齢者ら日常の買い物に困っている人の自宅前に、Aコープの商品を積んだ専用の軽トラックで行き販売するJAの地域貢献事業。300アイテム、1000点以上の野菜、果物、魚、肉、牛乳、アイスクリームなどをそろえている。

 Aコープいなみ店を拠点に開業する8号車は、印南町の島田、西ノ地、宮ノ前、印南、山口、津井とみなべ町岩代、御坊市名田町楠井の一部の約90軒を訪問する。販売を担当するのは、大土洋子さん(49)=印南町南谷=。大土さんは既存のとくし丸に同乗する研修を経て、8号車に商品を積み込む準備中で、「利用者の皆さんとおしゃべりも楽しみながら、しっかりコミュニケーションをとって、少しでもお役に立てれば。見守り活動も頑張っていきます」と話している。
 とくし丸はすでに御坊市、美浜、日高、由良、日高川、みなべ、印南町、田辺市龍神村で7台が稼動。各車一日平均約10万円の売り上げがあり、8号車を含めると約1100軒を訪問することになる。

 とくし丸を通して買い物困難者の支援をするだけでなく、地域の「見守り隊」の役目も果たすことから、同JAは御坊署や各市町などと地域見守り協定を結んでおり、AEDも装備されている。

 25日午前9時半から、いなみAコープで8号車の出発式が行われる。