写真=選果される不知火

 日高川町のJA紀州川辺果樹選果場で、ブランド柑橘「デコポン」の出荷がピークを迎えている。今年も甘味が強く、上々の仕上がり。3月中旬まで東京や大阪を中心に「不知火(しらぬい)」全体で約140㌧の出荷が見込まれている。

 「ポンカン」と「清見」を掛け合わせ、〝いいとこどり〟した不知火のうち、光センサーのチェックで糖度13度以上、酸度1・0以下という基準をクリアした果実だけをデコポンの名前で出荷。同選果場のエリアでは、日高川町を中心に130人が生産、栽培面積は約9㌶という。

 同JA営農指導員の近田勝紀さん(35)によると、今季の出来は例年以上に甘く、出荷量はやや多め。収穫は年明けから始まり、2~3週間の自家貯蔵の後、1月24日から毎週日・月曜の出荷スタート。甘い柑橘の香り漂う選果場では、センサーのチェックを通過したデコポンが、パートの女性らによって丁寧に箱詰めされていた。

 甘味が強く濃厚、食感がいいのが特徴。近田さんは「本年産の不知火は糖度と酸度のバランスがよく、とてもおいしく仕上がっているので、ぜひとも味わって食べてほしい」と話している。