日高地方の海にも生育している海藻のアカモク。数年前まではあまりなじみがなかったが、近年は美容や健康の効果が期待されるスーパーフードとして注目されている。刻むとネバネバになり、ご飯にのせたり、納豆と和えたり、みそ汁に入れたりすると、おいしく食べられる。含まれている成分のフコダインがダイエット、コレステロールの低減、美肌などの効果があるという▼以前は、漁船などのスクリューに絡みつくため、「邪魔モク」と揶揄されてきた。しかし、近年の健康ブームで需要が高まり、全国的には自生するアカモクを採取するだけでなく、養殖する地域もみられている▼日高地方では2016年に由良町で採れるアカモクを使用し、紀州日高漁業協同組合が「紀州あかもく」として県内で初めて商品化。さらに近畿大学と共同研究でアカモクを使った美容液を開発し、今月1日から「AKKYURA(アキュラ)」の商品名で販売が開始された。手肌がしっとりと潤い、保湿性が高いのが大きな特徴。販売には組合員も参加し、売り上げの一部は地域の海域保全に充てられる。地元の漁師たちと同大学が連携して開発や販売することで漁業従事者だけでなく地域全体が潤うような仕組みづくりを目指しているという▼日高地方の漁村地域では少子高齢化で過疎化が進んでいる。しかし、アカモクをうまく活用すると、海岸沿いに光を照らす重要な地域資源の一つとなる可能性を秘めているのではないか。それを引き出すためには今以上に知名度を普及させ、多角的な利用が必要。スーパーフードとして人々の健康維持に効果が期待されるだけでなく、地域を活性化させるスーパー産品としても期待したい。(雄)


