第72回県高校書初会で、紀央館3年の森本怜華(りょうか)さん、2年の長峪伊翔季(いぶき)さんが各学年最高賞となる大賞を受賞した。

 支援学校も含めた出品総数は2592点。学年ごとに特に優れた作品を特別賞として選出し、その中で1人が大賞、そのほかが準大賞となる。

 森本さんは、三筆の一人橘逸勢(たちばなのはやなり)が書いたと伝わる桓武天皇の皇女伊都内親王の願文を臨書した。3年生はもう部活がなく、授業時間だけで集中して仕上げたという。「線の太さや力を入れる部分、文字の大きさが極端なところもあるので少し苦戦しました。短い期間の中でも、納得のいく作品ができたと思います」と喜びを話している。

 長峪さんは宋代の書家黄庭堅(こう・ていけん)の「松風閣詩巻」を臨書した。「画数の多い文字がたくさんあるので、一字一字が大きくなりすぎないように配慮しながら仕上げました。これまでで一番と思える出来で、それが評価していただけてうれしいです」と喜んでいる。そのほか10人が特選、26人が準特選に選ばれた。日高は特選19人、準特選37人。日高中津分校は準特選9人だった。

 例年は優秀作品展が開かれるが、今回は審査のみ。特選は次の皆さん(準特選は後報)。

 紀央館=細田菜月、鈴木美夏(以上1年)、桐谷美羽、中田詩乃、向井陽乃、山川卓真、古川愛菜、加賀友弥、笠松紗衣、小西未矩(以上2年)▽日高=青山侑暉、坂口未来、森希愛、小濱栞衿、谷口千桃、龍神美咲、西谷真央、廣田友咲、岡本真季、新野亜依、萩平奈緒、小宮夕佳、戸根乙翠、中本ゆつき、楠晴華(以上1年)、中筋杏野、玉置華音、細田萌花、森下琉夏(以上2年)