写真=下津町でミカンを収穫する中早さん

 梅の収穫時期の課題となっている労働力不足の改善へ、県農協青年部協議会長の中早大輔さん(39)=みなべ町西岩代=らが中心となって行っている他産地との労働力交流プロジェクトで、中早さんが海南市のミカン農家の助っ人として収穫を手伝った。

 2019年から、JA紀州青年部とJAながみね青年部がスクラムを組み、互いに梅とミカンの収穫作業を手伝っている。昨シーズンの梅収穫時期は新型コロナの影響で組織的な取り組みは自粛し、個人的なつながりでJAながみね青年部員で温州ミカンを中心に4㌶で栽培している前山明日規さん(28)=海南市下津町=が中早さんの園地で梅を収穫した。

 今度は温州ミカンの収穫時期となり、中早さんらが前山さんの園地でミカン収穫を手伝い、昨年12月中に4回と、今月15日の計5回、段々畑での収穫に汗を流した。ミカンは今年表作で、昨年よりも実がたくさんなっており、大きな労働力となった。前山さんは「ハローワークに求人を出してもなかなか人が来てくれない状況で、労働力交流は非常にいい取り組み。栽培作物は違っても、農業者は即戦力として大助かりです」と喜んでいた。

 中早さんは「互いにそれほど忙しくない時に収穫時期となるので、労働力交流は十分可能。コロナの影響で組織的な取り組みはできませんでしたが、落ち着いたら再開したいし、ほかの産地との連携やマッチングを積極的に展開していきたい」と話している。