写真=優勝カップを前に和歌山南陵メンバー

 県高校バスケットボール新人大会が9日から12日まで、湯浅スポーツセンターなどで開かれ、男子の部で創部1年目の和歌山南陵が初優勝を飾った。チーム一丸、持ち味の堅守速攻を発揮し、1年生だけで、初の県大会制覇。2月20、21日に兵庫県で開催される近畿大会に出場する。

 男子33チーム、女子26チームがトーナメントで熱戦を展開。男子の和歌山南陵は初戦2回戦で耐久を138―53、3回戦で神島を160―42、準々決勝で初芝橋本を93―60、準決勝で紀北工業を114―64で退け、決勝は昨年末に全国大会「ウインターカップ」出場の和歌山工を106―80で撃破した。

 持ち前の激しくプレッシャーをかけるディフェンスから、攻守の切り替えを早く、速い展開のオフェンスで圧倒。全5試合中4試合で100点ゲームの快勝を収めた。いずれもPG・中峰、SG・加藤、SF・猪口、PF・柳沢、C・デイビッドがスタメン出場。中峰が気持ちを前面に出し、チームを勢いづけると、加藤は要所で3点シュートを決め、猪口がドライブからポイントを挙げた。身長182㌢の柳沢、195㌢のデイビッドはインサイドを制し、得点やリバウンドを量産。決勝では柳沢が21点、デイビッドが37点の活躍を見せた。

 昨年春の創部から「観ている人を興奮させるバスケットボール」をテーマに活動。県内5人を含む1年生18人が、昨年秋のウインターカップ県予選準々決勝敗退の悔しさをばねに、初めて県大会のタイトルをつかんだ。日高地方勢の同大会男子優勝は、1992年度の日高以来28年ぶり。

 増井拓也監督は「小学校や中学校時代に県大会優勝や全国大会出場の経験がない子たちが勝ち取った1番。素晴らしいこと」とたたえ、「地元や県内で応援してもらえる、南陵でバスケをやりたいと思ってもらえる、地域に愛されるチームにしていきたい」。加藤真央主将は「県大会初優勝で、うれしい気持ちでいっぱい」と笑顔を見せ、「近畿大会では上位を目指して頑張りたい」と話していた。

 他の日高地方勢は男子で和高専、紀央館、南部、日高、女子で日高、紀央館、南部が出場。いずれも準々決勝までに姿を消し、ベスト8入りはなかった。

 和歌山南陵男子のメンバーは次の通り。

 増井拓也(監督)、和中裕輔(コーチ)、加藤真央、柳沢隼士、二木亜琉、猪口富椰ン、佐伯和司、中峰十座、中本一寿、安藤友稀、小林優太、アデツツ・デイビッド・アラバ、高澤太輝、市木正大、竹村太陽、西浦康成、武田陽、青木啓悟、岡野翔成、田村昂暉