みなべ町、高城中学校の(瀬戸敬二校長)1年生が、町の特産紀州備長炭の原木となるウバメガシの苗木を育てる取り組みをスタートさせた。

 世界農業遺産に認定されているみなべ・田辺の梅システムの中でも重要な役割を果たしているウバメガシは近年、原木不足が大きな課題となっている。同校では梅システムを学習する中で、若い世代に世界農業遺産をつないでいく「まちキャンパスプロジェクト」の上野章リーダーや、みなべ川森林組合の提案と協力で「森を作ろうプロジェクト」に取り組むことにした。

 森林組合の松本貢参事を講師に招き、生徒たちが校区内でどんぐり(ウバメガシ)の実を拾いに行き、1000個以上を集めた。学校に持ち帰り、実を水に漬けるなどして選別し、松本参事が用意した土を入れた牛乳パックに実を5個ずつ入れていった。順調に生育すれば、来年春ごろに芽を出すという。

 苗木になれば町内の山に植樹することにしており、生徒からは「ふるさとの山や森を守りたい」との声が聞かれた。

写真=拾い集めたどんぐりを選別する生徒たち