仁坂吉伸知事は18日、定例会見を行い、大規模津波被害対策として県内5カ所に移動式給油機「どこでもスタンド」を配置すると発表した。

 給油口のついた設備と油漏れの防護シートなどが入ったボックスがセットになっており、今年度中に有田総合庁舎、日高川町防災センター、東牟婁振興局串本建設部庁舎、旧グリーンピア南紀、東牟婁総合庁舎に設置。給油機にガソリンのタンクローリーを横づけして接続すれば、給油口からガソリンを車両に入れることができる。災害時にタンクローリーの配車は県石油協同組合に依頼し、緊急通行車両へ優先的に燃料を給油する。給油機の購入は資源エネルギー庁の補助事業(補助率100%)を活用しており、都道府県での導入は全国初となる。

 仁坂知事は「津波被害で地域内の中核給油所が被害を受ける恐れがあり、その代替設備として役立つ」と期待した。

 設置場所の一つ、東牟婁振興局串本建設部は12月21日、どこでもスタンド納入式を行い、仁坂知事や国会議員、資源エネルギー庁関係者らが出席する。

写真=移動式給油機㊨と防護シートなどが入ったボックス