JA紀州が日本一の生産量を誇るスターチスを栽培している御坊市や印南町のハウスでは、色とりどりの花が鮮やかに色づき、本格的な出荷シーズンを迎えている。

 今年は定植後の9月に晴天が少なく、生育は遅めとみられたが、気温が上がりすぎることがなかったためしっかりとした株に成長。10月も気温が下がり、台風被害もなかったことから順調に生育した。

 出荷は今月に入り本格化。墓参りなど花の需要期となる年末と3月にピークを合わせ、6月末まで全国に届けられる。

 JA紀州の中央花き花木会スターチス部会長の前田昌紀さん(37)=御坊市名田町野島=は、60㌃のハウスで、換気や温度の管理、病気の予防に気を配り、丹精込めて栽培。鮮やかに咲いた約1万8000本の収穫作業が進められており、「全体的に順調な生育。高品質なものを提供できるようにしたいです」と話していた。

 同JA管内では、現在58・8㌶で約70品種が栽培されており、昨年は19億6000万円を売り上げた。今年は21億5500万円を目標にしている。

写真=スターチスの収穫をする前田さん