自転車で突然、車の通行を妨害する「あおり運転」を行ったとして、別の暴行容疑で逮捕されていた埼玉県桶川市の33歳の男が再逮捕された。報道によると、今年6月の厳罰化以降、自転車でのあおり運転で逮捕されたのは全国初。男は今月5日、市道で対向車線を走っていた車の通行を妨げる目的で自転車を蛇行させたうえ、センターラインに寄せるあおり運転をした道路交通法違反の疑いが持たれている。

 男は自転車で急に車の通行を妨げる行為を繰り返していたため住民らから「ひょっこり男」と呼ばれ、昨年7月から8月にかけて自転車の前輪部分を対向車線にはみ出させたとして逮捕、有罪判決を受けている。ニュース映像をみると、今月5日、自転車で車道を走っていた男は、対向車線から白いミニバンが近づいてきた瞬間に突然、自転車をセンターラインに寄せた。ミニバンが急ブレーキをかけ、自転車はそのまま逃走。ドライブレコーダーには、この前にも同様の行為を繰り返す様子が収められている。

 6月に施行された改正道交法は、他の車両の通行を妨害する目的で、交通の危険を生じさせる恐れのある一定の違反行為を新たに「妨害運転」と規定。改正では自転車の危険行為14項目にも、あおり運転に当たる「妨害運転」を15項目として追加。具体的には▽逆走して進路をふさぐ▽幅寄せ▽進路変更▽不必要な急ブレーキ▽ベルをしつこく鳴らす▽車間距離の不保持▽追い越し違反――の7行為が想定されている。自転車は道交法上で「軽車両」。ルールとマナーを守って被害者、加害者にならないよう注意が必要で、大人はもちろん、子どもたちにもしっかり教える必要がある。(笑)