県の2020年度新政策「未来を彩る花の郷づくり事業」に県内から5団体が採択され、日高地方からはアジサイ、ヒマワリなどの植樹活動を行っている印南町印南原、稲原さんぽ道の会が選ばれた。同会では県の補助金を受けて来年2月か3月、オンツツジ150本の植樹イベントを企画、地域住民全体で花の郷づくりを行う機運を盛り上げていく。

 花の郷づくり事業では地域住民が自分たちのまちに愛着を持ち、地域活性化を図ることを目的とした植樹活動などに取り組む団体に対して県が補助金を交付。県内で9団体から応募があり、稲原さんぽ道の会(日高振興局)、岩出市観光協会(那賀)、尾捨山森林クラブ(東牟婁)、古座川町観光協会(同)、森の再生を考える会(同)の5団体が採択された。

 稲原さんぽ道の会は地域住民18人でつくる地域活性化団体。これまでJR稲原駅から西1・1㌔にある段々花畑園に地元住民とともにアジサイ50本はじめサツキ、ショウブ、サクラ、キンポウジュなどを植栽。毎年6月にはあじさい祭り(今年はコロナで中止)も開催。また、今年は地元滝ノ口コミュニティセンター付近の県道沿いでヒマワリやコスモスも植栽した。

 今回、花の郷づくり事業の補助金を活用して、段々花畑園にオンツツジの植樹を計画。地域住民らにも参加してもらい、それぞれの木に自分の名前を書いた植樹記念のプレートを掲げてもらう。オンツツジは美しいピンクの花をたくさん咲かせる木で、段々花畑園には自生もあるが、新たに150本の苗を植えて見応えのある名所にする。見頃となる4月から6月にかけては定期的にウオーキングイベントも行う。

 谷章資会長は「会員や地元住民、県の協力のおかげで活動できることに感謝しています。オンツツジの名所は徳島県が有名ですが、和歌山ではあまりないので、新名所になっていけば」と話している。