印南町の印南浜公園で4日、江戸時代・印南漁民「顕彰の日」献花式が行われ、関係者25人が参列した。

 坂下緋美文化協会長は、10月4日がかつお節の製法を開発した角屋甚太郎の旧暦の命日で、森弥兵衛(枕崎に製法を伝授)、印南與市(伊豆、房総へ伝授)を含めた3人や印南漁民をたたえる「顕彰の日」として2016年から制定され、献花式が5年目を迎えることなどを紹介。「印南漁民のおかげでかつお節発祥の地としての印南があります。先人の労苦を忘れてはいけません」とあいさつした。

 日裏勝己町長、平尾潔司教育長、角屋甚太郎の13代目子孫となる久保田英介さん(63)=印南=や各種団体代表らが献花し、日裏町長は「あなた方(印南漁民)が大海原に漕ぎ出し、研究に研究を重ねてあみ出したかつお節の製法が各地に伝授され、名だたる名産地として成長されたことは印南に住む者の誇り。先人の勇気ある開拓者精神に負けないよう努力したい」と述べた。

写真=顕彰碑の前で手を合わせる参列者