障害者作業所などを運営する社会福祉法人太陽福祉会(皆川敏治理事長)は、日高町小中地内に11カ所目となる障害者のグループホーム(生活支援の場)を建設している。施設は木造平屋で、延べ床面積は416平方㍍。定員7人のほか、短期入所(ショートステイ)3人、緊急時の受け入れや体験利用を目的とした部屋も設ける。入居は来年3月。

 同会が運営するグループホームは現在、御坊市と日高町に10カ所(総定員数48人)あるが、いずれも満室。利用者が入所を希望しても困難な状況となっている。

 新しいグループホームは同会が運営するパン工房サンフルひだか(日高町小中)の南側。計画によると、部屋は個室で1室の広さは13・5平方㍍。フローリングで、各部屋にトイレと手洗いを設置。エアコンも完備する。施設内の2カ所に風呂場を設け、多目的トイレも備える。利用者が安全で快適な生活を送れるよう、世話人となるスタッフを常時配置する。

 7月中旬に地鎮祭が行われ、現在は基礎工事段階。完成すると、障害者の災害緊急避難所としても活用する。総事業費は1億2000万円。太陽作業所保護者会からの援助で長年にわたって蓄えきた資金のほぼ全額900万円も充当する。設計は美浜町の有限会社北田設計(北田忠史代表)、施工は御坊市の株式会社谷口組(谷口光代表)。

 皆川理事長(72)は「太陽作業所保護者会からは多額の資金援助をいただき、大変感謝しています。利用者の親が高齢化する中、グループホームで幸せな人生が送れるように努めていきます」と話している。

写真=基礎工事が進んでいる現場