美浜町和田を拠点に、同町のまちおこしに取り組む一般社団法人紀州夢社中(中谷満史理事長)は、第1弾の事業として高級卵のネット通販を計画。現在、鶏の飼育、卵の生産を進めており、7日にはとれたての卵を施設のお年寄りに食べてもらいたいと、御坊日高老人福祉施設事務組合に2000個をプレゼントした。

 紀州夢社中は、自然豊かな美浜町の魅力をアピール、地域の資源を生かした新たなビジネスを展開し、住民の所得向上につなげていくことを目標に設立。第1弾の事業として、三尾地内の農場で放し飼い(平飼い)の鶏が産む栄養価の高い高級卵の生産に取り組んでいる。

 卵は鶏に与えるエサなど試行錯誤の段階だが、色や形、味は上々。ネットで本格的に販売を開始する前に、地元の人たちに食べてもらいたいと、老人ホームを運営する同組合に贈ることにした。

 紀州夢社中の木下貢理事(62)は「昨年の12月から準備にかかり、現在、三尾地内で約1500羽の鶏を飼育しています。ケージのない平らな土の上で自由に動き回る鶏はストレスがなく、栄養価の高いおいしい卵を産んでくれます」と味には自信の表情。同組合の福田英幸事務局長は「施設はいま、コロナ対策で経費がかさんでおり、このように利用者の方の食材となる卵をいただけるのは本当に大助かりで、ありがたい。さっそく4つの老人ホームに分配させていただきます」と話していた。

写真=産みたての卵を届けた木下理事㊧と福田事務局長㊥ら