御坊署は、今年1月から6月まで上半期の管内犯罪情勢をまとめた。総数は102件で前年同期と比べて39件減っているが、車上狙いが5件増えて17件と多発しているほか、倉庫荒らしや空き巣がそれぞれ増加。いずれも無施錠での被害がほとんどで注意が求められている。また、県内市町村別犯罪率で御坊市はワースト4位。警察は引き続き警戒を強化し、犯罪抑止に力を入れていく。

 御坊署管内の刑法犯認知件数のうち、街頭犯罪は48件で前年同期比24件減少。重要犯罪は0件で1件減り、侵入盗は14件で2件増えた。最も多かった罪種・手口は急増の車上狙い。以下は器物損壊11件、万引き10件、暴行7件、倉庫荒らし、空き巣、自転車盗が各6件で続いた。

 主な増加は倉庫荒らしが6件増、車上狙いが5件増、空き巣が2件増。主な減少は自転車盗が17件減、万引きが8件減、出店荒らしとさい銭狙いが各6件減となっている。

 多発する車上狙いは1月から6月まで、御坊市内や周辺各町で発生。現金を狙ってかばんや財布が盗まれたほか、タブレット端末が持って行かれるという被害があった。同署によると、17件全てがロックされていない車の被害。倉庫荒らしと空き巣の被害も無施錠時がほとんどだった。

 一方、人口1000人当たりの件数でみる犯罪率は、御坊市が2・41でワースト4位(前年1位)。9位の日高川町が1・61、12位の印南町が1・44、19位の由良町が1・13で前年より犯罪率が上がっている。

 同署は「刑法犯認知件数の減少は、街頭活動や広報の成果と地域の皆さんの意識、協力のおかげ。2002年以降19年連続の減少を達成できるよう、関係機関と連携しながら一層の犯罪抑止に努めていきたい」とし、「車上狙い、倉庫荒らし、空き巣はほとんどが無施錠のときの被害。自転車盗を含め、警察もパトロールを強化していますが、少しの時間でも油断せず、鍵をかけることで防げる被害もありますので、自主的な防犯対策をよろしくお願いします」と呼びかけている。