近畿に梅雨明けが発表された日、夏らしい写真を撮ろうと煙樹ケ浜や松林を走り回り、最終的に公園で木にとまったセミを撮影。気が付けば、蚊に刺されていた。両腕、足首にざっと数えて10カ所ほど。幸い、しつこく痒みをぶり返すタイプの蚊ではなかったので、すぐにかゆみ止め薬を塗り事なきを得た。しかし、刺された直後の手足はボコボコで無残な姿。編集長にはアナフィラキシーショックを心配された。
アナフィラキシーショックは、アレルゲンが体内に入り短時間でじんましんや呼吸困難など激しい全身症状を引き起こす。虫刺されでも発症する場合があり、蚊はまれだが、スズメバチに刺されたときなどが代表例とされている。
蚊に刺されたことがない人がいるだろうか。生まれて間もない赤ちゃんでもない限り、1度はあるだろう。いつまでも痒かったり、ポンポンに腫れたり、痕が残ったりと、刺した蚊や刺された人の体質により症状は異なるが、蚊は身近に存在する。そんな蚊が世界で一番人間を殺している生き物であるというデータがある。WHOなどの各種統計からまとめられたもので、年間約72万5000人が蚊に刺されて亡くなっている。マラリアなどの感染症を蚊が媒介しているからだ。日本ではマラリアは撲滅されているが、予防接種が行われている日本脳炎、2014年に東京を中心に感染者が出たデング熱などが、蚊による感染症として挙げられる。発症すると日本脳炎は20~40%、デング熱は10~20%が死亡している。一方、予防・対策に励んでいる新型コロナの国内の死亡率は2・6%に満たない。
ソーシャルディスタンスに加えて、虫よけ剤などを活用し、人知れず近づいてくる脅威とも距離をとろう。(陽)


