みなべ町議会は27日、国の2次補正に伴う新型コロナ対策について、小谷芳正町長にさらなる町独自の経済支援等を申し入れた。全国で感染が拡大し、県内でも増えていることから、2次補正で町に充てられた約3億円の使途として、事業持続化給付金の拡充や体育館への空調設置など6項目の施策を提案。小谷町長は一つひとつ検討していくとした。

 議会では今月、全員協議会で執行部から国の2次補正の使途について説明を聞いた上で、新たな対策について意見を出し合い、申し入れ書にまとめ、下村勤議長と玉井伸幸副議長が町長室を訪ねた。下村議長は「これまでの町独自の支援策は町民に大変喜ばれている。国の2次補正の使途については執行部からこれまで実施した施策を充てるとの説明を受けているが、議会としてはさらなる支援策も必要と考え、意見をまとめた」と申し入れ書を手渡した。

 議会が提案する施策は、「経済的支援のさらなる拡充」で▽事業継続支援の拡充▽withコロナに向けた事業の取り組みへの支援▽広範な情報提供――の3項目、「避難所における感染防止対策」では▽避難所の再検討及び新たな避難先の開拓▽避難所内での感染防止対策▽小中学校体育館の空調整備――の3項目の計6項目。具体的には、現在行っている国の持続化給付金(売上げ50%以上減)への上乗せと、町独自の持続化応援金(同30%以上減)について、申請期限を年度末までに拡大することや両方とも受けられるように拡大することなどを要望。事業所が新しい事業展開する場合にかかる費用について町独自の支援策を創設することも求めた。

 避難所での感染防止については、町内164カ所の避難所について、感染症対策上ふさわしい施設であるかのチェックやアパートの空き部屋、空き家など新たな避難先の開拓に努めるよう提案。多くの避難所を収容する小中学校体育館への空調整備も検討を依頼し、「2次補正分は、これまでの支援策を充当するだけではなく、新たな対策に活用してもらいたい」とした。

 小谷町長は来月5日に開く臨時議会にコロナ対策を含めた補正予算を提案することも説明しながら「しっかり検討していきたい」と話した。

写真=小谷町長(右手前)に申し入れ書を手渡す下村議長㊨と玉井副議長