今月3日以降の九州豪雨被害被災地へ、熊野古道楽歩会の会員らは9日、支援物資を集めて送った。第2便、第3便と送るべく、一般にも広く協力を呼びかけている。

 「令和2年7月豪雨」と名づけられた今回の一連の豪雨では、九州各県、長野県、岐阜県などに大きな被害が出ている。孤立している地域もあり、まだ被害の全容はわかっていない。

 代表世話人の杉村邦雄さん(83)=日高町小中=は若い頃から九州を何度も旅したことがあり、今回特に被害の大きかった熊本県も美しい風景が好きでよく訪れた。報道で甚大な被害の様子を見て、約60人の登録会員や知人に「すぐに使える物資をたくさん送ってあげたい」と呼びかけたところ、早速、軍手、タオル、マスク、下着、現金などが寄せられた。熊本県労働組合連合会を通じて配布することにしており、9日に第1便を発送。翌10日にも軍手120組、使い切り手袋100枚、タオル30枚などが寄せられ、第2便の発送準備をしている。

 杉村さんは、9年前の東日本大震災発生当時にも、趣味のゲートボールを通じて東北地方に多くの知り合いがいたこともあり、物資を送ったほか現地にも何度か訪れた。今回の豪雨被害について、「九州には旅行などで知り合いになった方々も多く、報道で現地の様子を見ると本当に胸が痛みます。日高地方にも九州から来ている方が多くおられ、会員にとっても身近に感じている地方の一つ。少しでも助けになれることがあれば、できる限り力を尽くしたいと思います」と話している。

 問い合わせ、寄付の申し込みは杉村さん℡0738―63―3262。

写真=寄せられた支援物資と杉村さん夫妻