日高町のふるさと納税件数が4月の1カ月間で499件(544万3000円)となり、昨年度1年間の52件(224万円)の約10倍となったことが町のまとめで分かった。金額でみても4月だけで昨年度1年間の約2・5倍。インターネットから返礼品を選べるポータルサイトを1つから4つに増やしたほか、県内の15市町で結んでいる「共通返礼品」などを活用して返礼品数を大幅に増やしたことが大きな要因とみられる。

 ふるさと納税は応援したい自治体に寄付すると、住民税額から一定の控除が受けられ、日高町は8000円以上の寄付に対して返礼品を贈っている。

 同町のふるさと納税の実績をみると、2016年度が6件(99万円)、17年度が28件(188万円)、18年度が53件(198万円)、19年度が52件(224万円)。今年度はスタートの4月だけで今までの年間実績を上回り、件数、金額ともに過去最高となった。499件のうち、県内からの寄付は1件だけだった。

 急増の要因としてはポータルサイトの活用数を増やしたことが考えられ、これまでは「楽天ふるさと納税」だけだったが、今年度から「ふるぽ」「ふるさとチョイス」「ふるさとぷらす」の3つを加えた。

 返礼品についても今までは町内業者の商品だけを扱っていたが、昨年10月に県内の自治体同士の返礼品を共通返礼品とする協定に加盟。プレミア和歌山認定品も返礼品に加え、昨年度の17点から約300点へ大幅に増加させた。今後も遠方で暮らす町内出身者向けに墓の掃除を返礼品にすることも検討している。担当の総務政策課は「今後もふるさと納税が増えるように積極的に取り組んでいきたい」と話している。