日高川町江川地内で先月28日、全身黒色のバッタが見つかった。
捕獲したのは江川の白銀師(しろがねし=刀身が鞘に納まったときに鞘に触れるのを防いだり、柄と刀身を固定したりするための金具「はばき」を作る職人)・野口裕弘(やすひろ)さん(42)。この日の朝、自宅の敷地内で飼い猫が黒いバッタのような生き物を追いかけているのに妻が気づき、夕方になって裕弘さんが玄関前でじっとしているところを再発見、捕獲した。
体長は3㌢程度で、「炭のかけらに見えた」というほど全身黒色。「コロナで暗いニュースが多い中、『新種発見』とか明るい話題にならないかな」と期待を込めつつ、日高新報に連絡を入れた。
本紙記者が県立自然博物館(海南市)に写真データを送って調べてもらったところ、この生き物は「トノサマバッタの幼虫と思われる」。黒色になった原因は不明だが、同博物館でもここ数年の間に3例ほど(いずれも幼虫)に対応しているという。バッタ類の体色については「周囲の環境に溶け込むための保護色であり、脱皮のたびにある程度は変化をさせる能力がある。多くの場合は緑色あるいは褐色だが、時として変わった色になってしまう個体もいるのでは」と解説。クビキリギスはピンク色の個体もいるとし、「このまま完全に真っ黒な成虫になるのか、それとも変化するのかは不明。飼育してみると、楽しいかもしれません」と回答が寄せられた。
野口さんは研究したい人にバッタを提供することにしており、詳しい問い合わせは℡090―1718―4888。
写真=体長3㌢程度の黒いバッタ


