昨年話題となったZOZOの前澤友作社長(当時)の100万円100人プレゼント企画で当選し、同年4月、世界一周の旅に出た日高川町初湯川の森大幸さん(26)が11月に帰国。大阪の子どもの教育に関する会社で新たなスタートを切った。旅はロシアから出発しスペインまでユーラシア大陸を横断する形で終えたが、「本当の意味で『人の役に立つ』ということに気づけた。旅の目的は達成できた」と話している。
森さんは同町寒川出身で、美山中学校、向陽高校、大阪市立大学を卒業。大学のアコースティックギター部で音楽と出合い、弾き語りスタイルで、コブクロやオリジナル曲を演奏してきた。
二十歳のころから海外のNPO活動などに参加し、音楽での人のつながりを体感。建設機械大手の小松製作所に就職したが、「世界を一周したい」と退職を決意。語学留学などで準備を進め、前澤社長の100万円企画に当選した。
昨年4月10日に出発。ロシアのウラジオストクから西へ進み、フィンランドやノルウェーなど北欧に入り、その後はギリシャやトルコを訪ね、最後はスペインに着いた。その間、ギターを手に路上でパフォーマンス。ビートルズや日本人アーティストの曲をうたい、行く先々の人と音楽で交流を広げた。
旅を続ける中、「音楽でみんながつながる」という目的は果たしながらも、自分がしていることに疑問を持ち、自問自答を繰り返す日々が続いた。「音楽で楽しんでもらえるが、それは一時のもの。自分は責任もなく、結果も求められず、失敗してもとがめられることもない。誰の役にも立っていない」と思うようになり、さらに一人旅の寂しさや虚しさから、普段、自身の身の回りにいた人がいかに大切かを痛感。「働くことは人に何かを与えること。どんな職業であれ、社会で人の役に立っている人は皆すごい。本当の意味で、目の前の人に『与える』ことのできる人間になりたい」という答えにたどりついたとき、旅の目的が達成されたことを感じた。最後はスペインで聖地巡礼800㌔を歩き、約半年の20カ国を周った旅を終わらせた。
帰国後は大阪の子ども向け教育事業を展開する会社に就職。「以前も社会人として働いていましたが、いまは気持ちが全然違います。旅で見つけた『本当の意味で人の役に立つ』ことを胸に働きたい」と話している。
旅の様子はブログ「だいさちの冒険」に掲載している。
写真=アテネの路上で森さん㊧


