日高地域鳥獣被害対策本部の研修会が開かれ、日高地方の農業者らが専門家からニホンザル被害の効果的な軽減方法を学んだ。成果を上げている先進地の具体的な対策が示されたうえで強調されたのは「地域の力で被害を軽減できる」という部分。サルは賢い動物で被害軽減には個体数を少なくする以外に方法がないと思っていたので興味深い話だった。
専門家は、効果的な被害軽減には公助(行政の責任として推進すること)だけでなく、自助(地域の一人一人が取り組むこと)、共助(地域で力を合わせて実現すること)が必要と主張。そのうち自助と共助に当たるのが「地域の力」で、自分の所有する収穫しない農作物などの誘引物を除去することをはじめ、柵を設置する、追い払いを行う、やぶをなくすなどがそれぞれ具体策として示された。とくに追い払いでは、1匹でも手を抜かない、複数人で行う、どこでも誰もが追い払う、一歩でも山に入って追い払うなどのアドバイスがあり、住民一人一人がさぼらず役割をきっちりと果たそうとする姿勢の重要性が強調されていた。
自助、共助、公助でよくいわれるのは自然災害時の対応。自分で命を守る、地域で助け合う、それから役場などの助けに頼る。順番が逆(サル対策の公助は捕獲などをさす)になれば、一時期はうまくいっても、しばらくすれば元の状態に戻ってしまうケースが予想され、やはり自助、共助のところは大切であるように思われる。
「地域の力」は鳥獣害対策のみならず、いろんなところで発揮したい。いまの新型コロナウイルス禍を乗り越えるために必要なのも国だけでなく国民一丸、一人一人の行動ではないだろうか。(賀)


