美浜町のNPO法人日ノ岬・アメリカ村(小薮清信理事長)は、地域の歴史を保存、継承するミュージアムが地域とともに活性化するための、京都外国語大学国際貢献学部グローバル観光学科の河上幸子准教授、和歌山大学観光学部の東悦子教授、三尾からの移民3世でノースアイランド大学副学長の堂前リサさんらとの共同研究に参加。先月23日から8日間、カナダのバンクーバーを訪問し、現地の博物館などの視察や日系人との交流、聞き取りなどを行った。
研究テーマは「持続可能なグローカルコミュニティ形成を目指すための日系カナダ史の再探求~和歌山県美浜町三尾地区とカナダBC州バンクーバー島間の戦前期移住に関する参加型アクションリサーチ」。日本とカナダ両国の研究者がコミュニティーや地域の博物館のニーズに合った研究を進め、研究成果を還元。移民でつながる両国の博物館のネットワークを構築、連携して歴史の保存、継承をしつつ、来館者を増やし地域の活性化を目指す新しい研究方法で、移民史や三尾出身者の居住地など、まだ研究の進んでいないバンクーバー島を舞台に始動する。
今回はそのための事前調査、交流で、同NPOが運営するカナダミュージアムの三尾たかえ館長と事務局の安藤妃史さんが河上准教授、堂前副学長らとバンクーバーの日系博物館など5つの博物館を訪れ、館長、学芸員に取り組みや現状を聞いた。また、日系人ゆかりの地も訪ね、移民子孫からの聞き取りのほか、現地の共同研究者と交流も行い、これから始まる研究チームの結束を高めた。
河上准教授は「地方のコミュニティーや博物館の課題は日本もカナダも共通。両国で日本語と英語を翻訳し、連携して活性化を目指します。移民研究で三尾をフィールドにしているので、一緒に活動し、恩返しできれば」と話していた。
三尾さんは「これまでにない新しい形の研究で、放っておけば消えてしまう移民の歴史を未来の世代に残し伝えられるよう、役立てたい」と意欲を見せていた。
写真=日系博物館で左から河上さん、堂前さん、安藤さん、学芸員のレイドさん、三尾さん、カジワラ館長


