日高川など県内の各河川が3月1日、アマゴ釣りの解禁となる。太公望にとっては待ちに待った渓流魚との再会。アマゴが生息する河川の上流域では夜明け前から釣り人が訪れ、周囲が明るくなると同時に入渓して竿を出す。特に解禁日はよく釣れ、中には100匹を超える釣果を出す釣り人もみられるほどだ。渓流釣り師にとっては1年に1度のイベントといえる。

 アマゴは西日本を中心に生息し、小判型の模様のパーマークと鮮やかな朱点が点在しているのが特徴で、その魚体の美しさから「渓流の女王」とも呼ばれる。本紙エリアでは龍神村がメッカ。地元では「アメノウオ」「コサメ」などとも呼ばれ、親しまれている。

 釣り方はエサやルアーなどがあるが、いずれも基本的に渓流を上流に向かって釣り歩き、ポイントを探しながら竿を出す。ヒットしても引きはそれほど強くないが、大自然の中できれいな魚との出会いを楽しむことが醍醐味でもある。しかし、警戒心が強い魚で、人影に気づかれるとすぐに岩場などに隠れて、エサを追わない。気づかれないように忍者のごとくポイントに近づき、竿を振ることがコツ。筆者は渓流釣りを本格的に始めて2年になるが、満足できる釣果はほとんどない。しかし、瀬音や鳥のさえずりが聞こえ、素晴らしい景色に心が癒やされる。好きな釣りの1つだ。

 世間では新型コロナウイルスで慌ただしい。予防として挙げられているのは手洗いなどのほか、人混みを避けること。休日には人が集まるところを控え、この機会に静かな渓流に足を運んでみてはいかがだろうか。「魚釣りはちょっと苦手」という人も大自然の魅力を感じることができるはずだ。(雄)