県のブランドである熊野牛の改良を促し、畜産振興を図ることを目的に、初めてとなる県規模の品評会「第1回県種牛共進会」が29日、田辺市秋津町の県熊野牛子牛市場であり、日高川町千津川の中川裕行さん(46)が飼養している「きよみ」号が第2区で最優秀賞(県知事賞)に選ばれた。県内で最も優れた熊野牛の母牛の生産者となった中川さんは「次は全国共進会に和歌山代表として出品できるように頑張りたい」と意欲を燃やしている。
2017年秋に宮城県で開催された第11回全国和牛能力共進会で熊野牛が上位入賞して以降、県内の和牛改良に機運が高まってきており、今回、これまで紀北、紀南それぞれの和牛改良組合が開いてきた共進会を一つにし、両組合でつくる「県種牛共進会」の主催で県内全域を対象とする品評会が初開催された。出品牛は第1区(12~17カ月未満)が11頭、第2区(17カ月以上、出産1回まで)が7頭の雌。体高、体長、胸囲など各部の測定値、毛並み、毛艶、体のバランスなどを審査し、両区とも最優秀賞、優秀賞2席、同賞3席を選出した。
中川さんの「きよみ」号は18年7月13日生まれの生後18カ月で、今年6月上旬に初産を控えている。審査では「発育がよく、体のバランスがいい」と高い評価を受けたという。父親の代から営む中川農園で養牛に従事して約20年。昨年は紀南種牛共進会の第1区で最優秀賞を受賞するなど、高い飼養技術がすでに認められてはいるものの、初の県大会での最高賞に「もらえると思っていなかったので本当にうれしい」と喜びを爆発させている。
現在は母牛36頭、子牛20頭を飼養中。「ストレスなく、気持ちよく」がモットー、〝親身〟になって牛の世話に当たっている。次の目標は、22年秋に鹿児島で開催される、第12回全国共進会。和牛の畜産農家にとっては5年に一度の大舞台となり、「和歌山から1頭出品できると思うので、和歌山代表を目指して頑張っていきたい」と張り切っている。
写真=中川さんときよみ号


