みなべ町西岩代の梅加工会社、㈱トノハタ(殿畑雅敏社長)が県立医大の宇都宮洋才准教授らの協力で開発した梅干し「クエン酸たっぷり梅干」が、梅干しでは全国で初めて機能性表示食品として消費者庁に届け出を行い、受理された。同社独自の技術で減塩した梅干しで、クエン酸による疲労回復効果をアピール。今月2日から東京の県アンテナショップや関西の一部量販店で販売している。

 機能性を表示することができる食品はこれまで、国が個別に許可した特定保健用食品(トクホ)と国の規格基準に適合した栄養機能食品に限られていたが、機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やそうと、2015年から新しく機能性表示食品制度が始まった。機能性表示食品は、科学的根拠に基づいた機能性が、事業者の責任において表示される食品と定義されている。

 同制度では酒と塩分が高いものは届け出できないため、梅干しは難しいとされていたが、同社は「梅干しが体にいいことを消費者の皆さんにより具体的に理解してもらいたい」と挑戦。梅干しに多く含まれるクエン酸の疲労回復効果は、県立医大が県やみなべ町の支援を受けて研究し、論文にまとめている。これらのデータを基に、クエン酸の機能性成分を減らさないまま減塩する同社独自の技術を加え、塩分を2%まで減らすことに成功。「クエン酸たっぷり梅干」として新たに商品化し、消費者庁に受理された。

 100㌘入りと500㌘入りの2種類あり、ともにパッケージには「クエン酸は日常生活や運動後の疲労感を軽減することが報告されています」と明記し、「日常生活や運動後の疲労感が気になる方に」と大きく表示して機能性をPRしている。2粒(15・5㌘)で一日の目安量(クエン酸2700㍉㌘)を摂取できる。

 殿畑社長は「梅干しが体にいいことは多くの人に広まっているが、より具体的に理解してもらう一つの形として機能性表示食品を開発しました。ぜひ食べて疲労回復効果を実感していただきたい」と話している。

写真=「クエン酸たっぷり梅干」を手に殿畑社長