日高高校と同校附属中学校は6日、体育館で生徒や保護者らを対象とした日高未来塾講演会を開き、同校卒業生で北海道大学教授の圦本尚義さんが「僕にも目指せた惑星探査」をテーマに話した。

 圦本さんは現在、小惑星「リュウグウ」から地球に向けて帰還中の「はやぶさ2」について説明。リュウグウの上空から落下するスピードで惑星の質量などを測ることができることや、リュウグウの表面は白いが中は黒いことがわかったこと、サンプルを回収する仕組みなどをスクリーンで紹介。「はやぶさ2の玉手箱にはどんな物質が入っているのか。来年のいまごろが楽しみです」と話した。

 ほか高校や大学時代の自身について、「引っ込み思案で体育クラブも1年でやめてしまい、模範的な生徒でなかった」と振り返り、「当時、天文学は花形でなかったが、自分の道を信じてやってきた」とし、「皆さんも『なぜ』と思うことに興味を持って突き詰めていってください」と呼びかけた。

 生徒からは「宇宙人はいますか」などの質問があり、「君たちが結婚して子どもが生まれるころには、宇宙人からのコンタクトがある可能性があります」などと丁寧に答えていた。

 圦本さんは7日に印南町公民館で印南MC創立50周年記念として、8日にはみなべ町のホテル&リゾーツ和歌山みなべで開かれる日高高校全員同窓会でも講演する。

写真=「リュウグウ」を説明する圦本さん